チュチュン、チュチュチュン
チュン、チュン、チュチュチュン
「あ、また・・・」
近頃ーーことにスズメが
わが家の庭先を散策している
(一時はツバメたちが忙しなく訪れ・・)
一羽、二羽、、、後からもう一羽
だいぶ、近い。何だか・・追いかけっこ?
でもしているみたいーーー自在に。
先日、少々足を延ばした先にてひと息、
川縁にある木陰の下のベンチで涼んでいたところ
チュチュ、チュチュチュチュチュ・・
目の前の植え込み、瑞々しい葉を生い茂らせた
桜の枝々の間を小さな影が盛んに飛び交っている
よくよく見れば、数羽のスズメが次々に
木々の枝葉を渡り歩き、中でもーー
ひと回り体の大きな親鳥らしい一羽に
三羽のひな鳥が順繰りに後を追う
眺め見るにはほどよい、真正面の欄干の上に
親鳥を挟んでひな鳥が、右に二羽、左に一羽とまり
両側から親の嘴脇をそれとなくつついて
餌をせがんでいる様子に目を細めた
そうしているうちーーふと視線を感じて、足元を見ると
一羽のスズメがすぐそばに寄ってきていて
やや首をかしげるように、真っ黒な瞳をこちらへ向け
佇んでいる
「キレイな・・ねぇ♪」
喉元の黒々とした斑や、背中の蛇紋、色合いがクッキリしてして
思わずつぶやき・・しばし見つめ合ってしまった
いつの間にか、足元にもう一羽、二羽と増えてゆき・・
彼(彼女)らに取り囲まれ、賑やかなひとときを過ごし
差し出されるはず?の食べ物を実に辛抱強く
待っているようだったが・・
「ごめんね。食べるもの持っていなくて」
それでも、名残惜しむよう・・に、やがて
一羽、また一羽と飛び去っていった
生きることに懸命な命
そのシンプルさーー
単純ゆえか
愛おしく想えてならない
ごめんなさい
ありがとうございます
愛しています