すずめのお宿

2022年6月18日土曜日

再掲載

チュチュン、チュチュチュン


チュン、チュン、チュチュチュン


「あ、また・・・」


近頃ーーことにスズメが

わが家の庭先を散策している

(一時はツバメたちが忙しなく訪れ・・)


一羽、二羽、、、後からもう一羽


だいぶ、近い。何だか・・追いかけっこ?

でもしているみたいーーー自在に。


先日、少々足を延ばした先にてひと息、

川縁にある木陰の下のベンチで涼んでいたところ


チュチュ、チュチュチュチュチュ・・


目の前の植え込み、瑞々しい葉を生い茂らせた

桜の枝々の間を小さな影が盛んに飛び交っている


よくよく見れば、数羽のスズメが次々に

木々の枝葉を渡り歩き、中でもーー


ひと回り体の大きな親鳥らしい一羽に

三羽のひな鳥が順繰りに後を追う


眺め見るにはほどよい、真正面の欄干の上に

親鳥を挟んでひな鳥が、右に二羽、左に一羽とまり

両側から親の嘴脇をそれとなくつついて

餌をせがんでいる様子に目を細めた


そうしているうちーーふと視線を感じて、足元を見ると


一羽のスズメがすぐそばに寄ってきていて

やや首をかしげるように、真っ黒な瞳をこちらへ向け

佇んでいる


「キレイな・・ねぇ♪」

喉元の黒々とした斑や、背中の蛇紋、色合いがクッキリしてして

思わずつぶやき・・しばし見つめ合ってしまった


いつの間にか、足元にもう一羽、二羽と増えてゆき・・

彼(彼女)らに取り囲まれ、賑やかなひとときを過ごし

差し出されるはず?の食べ物を実に辛抱強く

待っているようだったが・・


「ごめんね。食べるもの持っていなくて」


それでも、名残惜しむよう・・に、やがて

一羽、また一羽と飛び去っていった


生きることに懸命な命


そのシンプルさーー

単純ゆえか


愛おしく想えてならない



ごめんなさい

ありがとうございます

愛しています


人類総幸福化を願って・・

 。・。;+;☆;+;。。・゚